夏休みが近づき、18歳未満の年少者を雇用する機会が増える時期となりました。年少者を雇用する場合の労働基準法のポイントをまとめましたので、再度ご確認下さい。
1.労働条件の明示
使用者は、労働者の採用に当たって、次に掲げる労働条件の内容について本人に必ず書面で知らせなければなりません。(労働条件通知書の交付)
2.賃金の支払
賃金は、?毎月1回以上、?一定期日に、?通貨で、?全額を、?直接本人に支払わなければなりません。ただし、本人同意の上で本人名義の銀行口座等に振込みができます。
賃金の額は、都道府県ごとに定められた[最低賃金]の額を下回ってはなりません。
3.労働時間
原則として1週間の労働時間は40時間、1日の労働時間は8時間を超えてはなりません。
4.休憩時間
労働時間が6時間を超えるときは、途中に45分以上の休憩時間を与えなければなりません。また、8時間を超えるときには1時間以上の休憩時間を与えなければなりません。
5.休日
原則として休日は毎週1日与える必要があり、休日労働を行わせてはなりません。
6.最低年齢
原則として満15歳に達した直後の3月31日を経過した者でなければ使用することはできません。
ただし、所轄労働基準監督署長の許可を受けた場合に限り、軽易な業務に満13歳以上の児童の使用が認められています。
7.年少者の証明書
事業場には、年少者の「年齢証明書」(「住民票記載事項証明書」または本籍地を記載しない「住民票抄本」でよい。)を備え付けなければなりません。
8.年少者の労働契約
労働契約は本人が結ばなければならず親や後見人が代わって結んではなりません。
9.雇入れ時の安全衛生教育
雇入れの際には、就かせる仕事に必要な安全衛生教育を行わなければなりません。
10.労働災害補償
業務上の事由又は通勤途上における災害については、アルバイト等であっても労災保険による災害補償が行われることになっています。
なお、労働基準法第75条から第88条において、使用者にその補償義務が定められており、労災保険により支払われた場合には、その限度において補償義務を免れることとされていることにご留意ください。